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春・秋の全国研究集会は、1985年を皮切りに09年春までで延47回を数えます。このコーナーでは、最近の研究集会の開催状況(参加者は毎回100名前後です)や、そこでの講演の概要、会員の実践報告・研究報告などをご紹介します。
税制懇09年春季研究集会・第21回総会
山本守之先生迎え 21年度税制中心に
5月10日(日)〜11日(月)
京都・亀岡「湯の花温泉」渓山閣で開催予定
全国税制懇和会は、3月3日、在京理事会を開き、09年春季研究集会及び第21回総会は、5月10日(日)〜11日(月)、京都・亀岡「湯の花温泉」渓山閣にて、メイン講師に山本守之先生を向かえて開催することを決めました。山本氏は「21年度税制改正」を中心に講演される予定で、大いに期待できます。研究集会終了後、第21回総会を開催します。在京理事会では、100名以上の参加者で成功させようと、取り組みの強化中です。どなたでも参加できます。お申し込みは税制懇事務局・青木まで。
お気軽にご参加ください
癒しの天然温泉
先ず、会場等の説明から。09年春季研究集会の会場となる京都・亀岡「湯の花温泉」は、「その昔、この地に棲みついた鬼が桜石という不思議な石で退治され、流した涙が温泉になった」とか伝えられる乳白色の天然温泉。ゆっくりくつろげる温泉間違いなし。ホテル「渓山閣」は、350名収容の豪華ホテルですが、地元ブロックのご尽力で、豪華さに比して格安の料金設定(別項参照)となりましたのでご安心ください。温泉と観光に加え、山本守之先生の講演、それに内容豊かな実践報告と税務現場からの報告も聞けるのですから「お買い得」。お気軽にご参加ください。
前泊しての観光もお勧め
周辺は、嵐山・渡月橋をスタート地点とする観光の名所である嵯峨野や、亀岡駅近くから乗船する「保津川下り」を楽しむことができます。「渓山閣」に前泊(一泊2食12,600円の特別料金)しての観光をお勧めします。
開 催 概 容
それでは、本題に。以下は、09年春季研究集会・第21回総会の開催概容です。【日 程】5月10日(日)〜11日(月)
【会 場】京都・亀岡「湯の花温泉」渓山閣
京都府亀岡市稗田野町佐伯下峠20−6 電話0771−22−0250
【アクセス】
JR京都駅〜嵯峨野線・亀岡駅 約20分
亀岡駅 〜ホテル「渓山閣」 約20分(ホテルの送迎バス利用)
※ ホテルの送迎バスの運行
午前11時半頃から乗車人数に応じてピストン輸送の予定
【参加目標】100名以上
【参加費用】一泊2食 19,000円(資料代込み)
東京、近畿からの会員報告も注視を
第一線の税務現場の報告もあります
【日 程】
第一日目(5月10日)
12:00 受付開始
13:00 山本守之先生講演(講演内容は別項)
16:00 税務の現場から(全国税労組代表の挨拶と報告)
17:00 研修会終了
18:00 懇親会開始
20:30(頃)懇親会終了
第二日目(5月11日)
9:00 会員報告 東京:本川國雄会員
※ 講演内容は別項
10:00 会員報告 近畿:人選中
11 : 00 第21回総会開始
12:00 全日程終了
山本守之先生の予定講演の要旨
実務に視点を置いた研究を深める
春季研究集会メイン講師の山本守之先生から、5月10日の講演内容について、事務局宛に次のようなメッセージが届けられています。ご期待ください。
研修会は「平成21年度税制改正」をテーマとしており、次のような点を重点に研究する。
〔テーマ〕
1.平成21年度税制改正の概要
2.法人税・消費税の改革とその問題点
3.貸倒れをめぐる実務上の問題点を検証する
4.最近における最高裁の2つの流れ
5.役員給与をめぐる国税庁の動き
6.最近の話題から
1の「平成21年度税制改正の概要」は、「税制改正の動き・焦点 平成21年度対応版」(税務経理協会、山本守之著)により研修する。
2は、「中期プログラム」(経済財政諮問会議)を中心に、主として法人税消費税の中期的改正方法を探る。
3は、不況下における貸倒れ処理の問題点を整理する。現行基本通達は興銀事件の最高裁判決でも批判されており、不備が多い。これを実務の点から整備すべき事項を研究する。
4では、最近の最高裁判決は租税法律主義を厳格に適用するものと、租税回避については実定法にないものを否認する傾向にある。これらのあり方を実務の立場から検討する。
5は、役員給与に関する追加Q&Aが国税庁から発表されたが、特に役員給与の改定に関する考え方は、納得できる部分とそうでない部分が混在している。これらの内容を検証したい。
6は、最近の計算実務と改正の方向について、具体的な取引事例から紹介する。
〔テーマ及びレジメ〕
1は、「税制改正の動き・焦点 平成21年度対応版」(当日、参加者に資料として配布予定)を使いますが、2〜6は、レジメを使用します。
5月11日 東京・本川会員の報告要旨
最近における質問検査権の諸問題
税制懇春季研究集会の二日目、5月11日に予定されている東京・本川國雄会員の報告要旨をご紹介します。ご期待ください。
1 質問検査権をめぐる当局の動向
(1) 訴訟社会を意識した税務執行のあり方等を検討
(2) その対応策をして、「法務部」の創設
(3) 税務調査にかかる各種研修教材の発行
(4) 調査体制の変更か? 税務現場の動向
(5) 新人事制度の導入
2 最近の調査実例に見る諸問題
(1) 最近における質問検査権をめぐるトラブルと問題点
(2) 課税庁の調査手法にかかる諸問題
(3) 納税者や税務代理人の対応にかかる諸問題
3 税務調査の実例 どう対応したか
(1)〜(6)
以上の記事は、「税制懇ニュース45号」(09年3月)から転載したものです。
これは いけるかも
注目浴びた
「苦情申立書」による権利救済手続
08年秋季研究集会 私たちの実践報告 東海ブロック
全国税制懇話会(略称:税制懇)が、伊豆・伊東温泉で08年10月に開催した「秋の全国研究集会」。その中で、特に注目を浴びたのが東海ブロック(代表:栗原幸夫氏)からの報告でした。
それは、同ブロック富田偉津男氏らのグループによる「会員の実践報告」で、テーマは「苦情申立書による権利救済」。さっそく、内容をご紹介します(紙面の都合上、報告内容を若干「編集」させていただきました)。
【はじめに】
この報告は、法律に定められた権利救済手続ではなく、税務行政の内部的取り扱いを利用し、それを拠りどころにして権利回復をはかる方法です。この方法は、一般的に認知された権利救済手続ではありませんが、時に、思いのほか効果を発揮します。具体的事例をあげ、その汎用性・有効性を検証してみます。
【拠りどころ】
納税者等からの苦情などの対応について、税務当局は各国税局ごとに署長会議等で「納税者の視点に立って適切に対応」する方針を徹底しています。以下は某国税局で開催した全管署長会議(平成20年8月開催)の資料で、「苦情等への対応」部分の抜粋です。
「職員に対しては、@苦情処理の重要性を常日頃から十分認識し、A寄せられた苦情等について、的確かつ誠実に対応し、B納税者がその苦情をワンストップで済ますことができるよう配慮する。その上で、C苦情等に相当の理由がある場合は、納税者等に直接説明又は謝罪を行うなど誠実に対応し、申し出に相当の理由が無い場合には、毅然とした態度で説明・説得する。
行政評価局に寄せられた苦情等に関して、管区行政評価局からの照会等については、国税局の納税者支援調整官が窓口となっており、各県の行政評価事務所からの照会については、各署の総務課(署派遣納税者支援調整官の設置署においては、署派遣納税者支援調整官)が窓口であることから、それぞれ適切に対応する。
苦情処理に当たっては、申し出がなされた日から原則として3日以内(祝日・休日等を除く)とし、それが困難な場合は、当面の処理方針を決定の上、申し出人に速やかに連絡するなど、決して放置しないこと」。
以上のような「苦情等への対応」方針は、上意下達の官僚組織においては「必ず守らなければならないルール」であるわけです。今回の報告は、いわばこのルールを逆手にとることで、権利の救済はかろうとするものです。ケースによっては法定化された「本来の手続」よりも優れた効果を発揮することがあります。
【事例報告】
このやり方で、成果を挙げた実例をご報告します。「08年秋季全国研究集会」で報告した事例は4件ですが、紙面の都合上、別表のとおり一件のみのご紹介となります。
別表をご覧ください。
【結びにかえて】
このように、今回取り上げました「苦情申立書」を用いた権利救済手続は、もともと税務行政内部の「とり決め」を利用するものであるため、課税庁側にしてみれば「想定外の申立書」になり、場合によっては本来の手続以上に税務職員を動かすものとなります。
このようなテーマを発表しましたのは、税務行政が本来納税者に対して予定している手続きが、憂うべき実態にあるからです。そこで、税務署員がキビキビ対応せざるを得ない内部ルールを利用することで、本来の効果を取り戻すことができる事実をお知らせしたかったからです。
今後、具体的事例を積み重ね、一定の効果が引き出せるハウツー作りと、内部ルールの変更に対する情報収集を積極的に行っていきたいと思います。当該方法を陳腐化させないため、皆様のご協力をお願いします。
別表
○○税務署長殿
平成18年12月 日
苦情申立人 税理士法人 オーテイーエー
代表社員 富田偉津男
苦情申立の対象となる法人
有限会社 ○○○○
代表取締役 ××××
苦 情 申 立 書
このような申立は誠に心苦しいのですが、「不適切な事務処理」と思われ
ますので、あえて「嘆願書」としないで提出する失礼をお許しください。
納税者は中古車及び同部品等を輸出することを主たる業務としております。 私の前任の税理士は、当社の業務内容を了知していながら、設立3期目から
消費税を納付していました。そして16年度決算分について貴署法人課税部門
の税務調査があり、売上除外が判明しました。法人税の修正申告はもちろん
行わなくてはなりませんが、消費税についても修正申告を慫慂され、当該税
理士はこれに応じて修正申告(後に重加算税も決定)を行いました。
そして、署から平成17年度申告では輸出免税を適用するように言われ、消
費税の還付申告を行っています。以上の経過から、以下のような苦情を申し
立てます。
1 輸出による資産の譲渡は免税と定められている
(略)消費税法7条は輸出を免税としており、たとえ錯誤による申告をし
たとしても、「合法性の原則」により消費税の減額更正を行うことが「適正
公平な課税」処理と思われます。
2 法律の定めの無いものに課税し、さらに重加算税の決定は屋上屋
輸出にかかる売上除外分に消費税を課税し、そのうえ重加算税を決定する
など、「法律の定めによらない課税」であって、まさに「不適切な事務処理
事案」と思料いたします。(略) 税理士が錯誤による申告を行っていること
に乗じて課税することは、長官が常々言明されている「適正公平な課税」に
反するものではないでしょうか。
3 消費税の減額更正と重加算税の取り消し、合わせて適正申告の指導 を求めます
(略)
※ 苦情申立の結果 消費税の全額還付を勝ち取ることができました。
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納税者の側から見た滞納税金の分納制度と
「納税の猶予等の取扱要領」
08年秋季全国研究集会 私の研究報告
08年10月 報告者 角谷啓一(東京ブロック)
一・実務に役立つ「納税の猶予等の取扱要領」
国税・地方税問わず徴収行政の強権指向が強まっている中で、納税の緩和制度がありながら、「なかなか適用が受けられない」といった声が各地から聞こえてきます。そこで、現行の納税緩和制度の適用を受けるための手続きは、一体どうなっているのか、分納制度の詳細を定めた「納税の猶予等の取扱要領」の概要を、改めて検討してみることにしました。
(1) 徴収面にも及ぶ応能負担の原則
日本大学の北野弘久名誉教授は、08年2月11日付「全国商工新聞」で「憲法が要請する応能負担の原則の考え方は、徴収面にも及ぶ」と述べ、その具体例として、差押禁止財産等の規定のほか、納税の緩和制度等があることを指摘されました。その上で、納税の緩和制度の適用に当たっては、「一時に納付困難な場合は、課税庁は納税の猶予等の措置を積極的に承認すべき職務上の法的義務を負う」と、徴収行政側の「あるべき」基本姿勢にまで言及しています。
北野先生が指摘された納税緩和制度の代表例は、納税の猶予(国税通則法46A)、換価の猶予(国税徴収法151)、滞納処分の停止(国税徴収法153)ですが、本稿では納税の猶予と換価の猶予の二つの分納制度について検討します。
(2)求められる「あるべき徴収行政」
消費税の免税点引き下げ・定率減税の廃止・住民税増税など大衆増税と医療や福祉の切り下げの進行、世界規模の金融危機の中で実体経済の深刻化が末端の暮らしや経営にまで及びつつある今日、納税の緩和措置の必要度がますます増しており、徴収行政側に納税緩和制度の積極的・弾力的な運用が求められています。
納税緩和措置の適用あたっては、行政側には、もちろん「徴収上の公平」も念頭に置きながら、滞納に至った経緯や納税者の現況等を調査・把握し、納税者個々の実態に即応した判断と処理が求められます。いうまでもなく、その判断の根底には、納税者の生存権や生存的財産権を保障する憲法理念が貫かれていなければなりません。
しかし、最近の徴収現場では(国も地方も)、「早期一括納付」、「強制徴収、差押処分」を振りかざすばかりで、徴収関係法令や「納税の猶予等の取扱要領」(後述)などにも反するような事例が目立ち、全国各地から納税者の悲鳴が聞こえてきます。
(3)納税の緩和制度とは
そもそも納税の緩和措置とは、国税徴収法に基づく強権力行使(差押・公売など)だけでは「徴収の実」をあげることが出来ないので、一定の事由がある者に対しては、分納を承認したり、滞納処分の執行を停止するなどの措置を講じ、強制的な徴収を緩和する制度のことです。いうまでもなく、現実の徴収行政では、強権力行使の対象となるのはごく一部で、大部分は納税の緩和制度によって滞納問題の解決が図られてきました。
これを「強権力行使優先」路線に逆もどりさせることは、決して、徴収行政にとっても得策とはいえません。また、次に述べるように、国税当局が定めた「納税の猶予等の取扱要領」(以下、「取扱要領」といいます)にも反することにもなります。
(4)「納税の猶予等の取扱要領」とは?
「取扱要領」は昭和51年6月、国税庁の「通達」として制定されたものです。具体的には、納税の猶予(通46A)及び換価の猶予(徴151)に関する取扱と、それに付随する担保・納付委託・納付能力調査・延滞税の免除等の取扱について網羅し、体系的に整備したものです。
※ 「取扱要領」はパソコンで「納税の猶予等の取扱要領」と検索す
れば、アクセスできます。
「通達」ですから国税庁内部の職員、つまり行政側を拘束する性格のものです。それだけに、中には「徴収上の公平」を確保する見地から、納税者側にとって「厳しい」規定もあります。しかし、後で述べるように、総則部分はじめ活用すべき積極的な規定が多々あります。担当官の不勉強による無知も重なり、「取扱要領」さえも無視する強権的な徴収行政が横行している昨今、この通達の存在を知らせ、活用する意義は大変大きいものがあります。
(5)活用すべき内容が多々ある
「取扱要領」の活用すべき部分とは何か。冒頭の総則では、「強制的な徴収手続き等を緩和することが妥当とされる場合がある。納税の猶予等の制度は、このような場合に納税者の実情に即応した措置を講ずることにより、納税者との信頼関係を醸成し、税務行政の適正・円滑な運営を図ることを目的とする」と、納税の猶予等の緩和措置を適用する意義を法律上の側面だけではなく、行政上の面においても積極的意義がることを述べています。その上で、「特に、納税者から即時に納付することが困難である旨の申し出等があった場合には、その実情を十分調査し、納税者に有利な方向で納税の猶予等の活用を図るよう配意する」よう促しています。
また、第3章「換価の猶予」の項では、「納付困難を理由として分納の申し出等があった場合には、そのまま放置することなく、換価の猶予に該当するかどうかを検討するよう配意する」と、現場の担当官を督励しています。
「納税の猶予等の措置を積極的に承認すべき職務上の法的義務を(税務当局が)負っている」。これは、冒頭ご紹介しました北野日大名誉教授のご指摘ですが、「取扱要領」のこれらの記述は、まさに北野先生の指摘を裏付けています。「取扱要領」を活用すべき根拠がここにあります。
二・ どのようなときに納税の猶予に該当するのか
猶予の該当範囲は? 延滞税免除は?
(1)納税の猶予とは
「納税の猶予」制度について説明します。
・どのような場合に納税の猶予に該当するのか。
・納税の猶予に該当する範囲・金額はどのようにして算定するのか。
・納税の猶予と延滞税の免除との関係はどのようになっているのか。
を、わかりやすく一覧表(表1)にまとめましたので、該当要件ごとにご覧ください。
納税の猶予は二種類ある
先ず、納税の猶予は災害、事故、病気、業績の悪化などの事実に起因して納付困難になった場合に適用される「通常の納税の猶予」と、税務調査で数年分の修正申告を一括提出したといった「税額の確定手続等が遅延した場合に適用される納税の猶予」(通称「賦課遅延の納税の猶予」といいます)に区分されます。いずれの場合も「納税の猶予の申請書」を提出しなければなりません。特に「賦課遅延」の場合は、納期限内の申請(修正や期限後申告の場合はその提出日まで)が要件ですので注意が必要です。
貸倒れも納税の猶予に該当
ここでちょっと注意を要するのは3段目にある「一、二号類似」です。よくあるケースとして、取引先からもらった手形が不渡りになる等の「貸倒れ」も「一、二号類似」に含まれるということです。
「事業につき著しい損失」も大いに活用を
また「四号」の「事業につき著しい損失」については、原則は「当期の利益が一年前と比べて半減以下(又は赤字が増加)になった場合」に適用されますが、「取扱要領」ではさまざまな弾力条項を設けて、猶予該当を拡大する方向を示唆しています。大いに活用する必要があります。
納付困難な金額だけが猶予対象
納税の猶予許可の段階で、その納税者に「直ちに納付できる一定の資金」(現在納付可能資金−算定方法は五で説明)がある場合は、その金額を猶予該当金額から控除し、「納付困難な金額」だけを納税の猶予の対象としますので、この点も注意が必要です。この考え方は、納税の猶予だけでなく、換価の猶予も含めた分納制度すべてに適用されます。
(2) 延滞税の免除について
納税の猶予と延滞税の免除の関係も表1の右端に示しました。「一、二号該当」(類似も含む)の場合は、「納付困難の起因となった事実発生日から猶予期間の終期まで」は全額免除ですので、メリットは大です(但し、免除期間は2年が限度)。当然、この中には「貸倒れ」に起因する納税の猶予も含まれます。
「三、四号該当」(類似も含む)該当の場合は、猶予期間について2分の1免除となります。「2分の1免除」とは、本来は年利14.6%の2分の1である7.3%を納付するということですが、現在は租税特別措置法(94A)によって、4.7%(平成20年の場合)となります。従って、免除率は9.9%となりますので免除のメリットは大です。
三. 納税の猶予申請にあたっての手続き・留意事項
次に、納税の猶予申請にあたっての手続き・留意事項をご説明します。手続き・留意事項のポイントを表2にまとめましたのでご覧ください。
(1) 納税の猶予申請書の提出期限
「税額の確定手続きが遅延した場合の納税の猶予」は、「納期限内」ですから注意が必要です(前述二(1))。災害・盗難・病気・著しい損失等に起因する「通常の納税の猶予」の場合の申請は、提出期限はありませんので「納税の猶予受けようとするとき」に申請書を出します。通常は災害等の猶予該当事実の発生日の直後(概ね1〜2ヶ月以内)が妥当と思われます。盗難届・被害届など損失を証明する書類を添付するのがベターです。
(2) 納付計画欄の記載
申請書に納付計画(分納金額)や猶予期間を記載する欄があります。先ず納付計画ですが、「毎月納付可能な金額で、かつ精一杯の金額」を記載します。猶予対象金額が大きくて毎月の分納額が少ない場合、納付計画が1年を超えてしまうことがあります。この場合は納付計画の最終月に「しわ寄せ」します。猶予の延長制度(最長2年間)はありますが、はじめから1年を超える猶予期間はありませんので、このように記載することになります。
次に、「毎月納付可能な金額で、かつ精一杯の金額」の算定方法について。これは、収支状況をもとに算定しますが、詳細は後述(五で説明)します。
(3) 納税の猶予の期間延長
精一杯努力しても、当初の猶予期間中に完納できない場合は、「納税の猶予の期間延長申請書」を出しましょう。但し、猶予期間は通算2年を超えることが出来ません(これは現行法の問題点です。本当は5年間位にすべきと思います)。
(4) 担保の提供問題
最近、「担保がなければ、猶予できない」という話をよく効きますが、表2のとおり、「担保がなくても差し支えない」という例外規定が4項目あります。例えば「適当な担保がない場合」とか、「担保を提供することによって、事業や生活に著しい支障が生じる場合」などです。また、50万円超の猶予金額であっても、比較的少額(100万円未満か?)の場合は、徴収上支障がないと判断されれば、担保がなくてもよいとされています。
(5) 納税の猶予が許可された場合のメリット
表2のとおりです。特に新たな滞納処分(差押等)が禁止されますので、安心して分納が出来ます。また、すでに差押がある場合には、納税者が解除の申請をすれば、「その差押が事業の継続や生活の維持に支障があると認められる場合」等には解除できるので、担当官に申し出るとよいでしょう。
(6) 納税の猶予の取り消し問題
ここでのポイントは、行政側が「弁明を聞かなければならない」ことです。例えば、分納が実行できなかったことについて、「やむを得なかった事情」を弁明できれば、猶予は取り消されないと思います。
四. 換価の猶予のすべて
1. 該当要件について
次は、換価の猶予です。どのような場合に換価の猶予に該当するのか、「該当要件」を中心にご説明します。
(1) 「換価猶予にして」との意思表示は不可欠
換価の猶予は納税の猶予と違って、納税者の申請によるものではありません。換価の猶予の要件について骨格は法定化されていますが、詳細は「取扱要領」に委ねられています。
換価の猶予は、「換価」という文言から、差押されていることが前提のように思われがちですが、そうではありません。しかし、滞納処分の過程の中での「緩和措置」で、換価の猶予を適用するかどうかは行政側の裁量によるとされており、(猶予を適用しないことに対する)納税者側の異議申し立ての権利も認めていません。申請書は出すことはできませんが「換価の猶予にしてください」と、行政側に意思表示(口頭又は上申書、お願い書、請願書等の形で)することは不可欠です。
(2) 分納申し出にはキチッと対応するよう指示
「要件事実が該当しているのに換価の猶予を適用しない」、ということがないように「取扱要領」は、「換価の猶予は税務署長が職権をもって行うものであるが、滞納者から分納の申し出等があった場合には、放置することなく、換価の猶予に該当するかどうか検討するよう配意する」(3章1節8)と、現場に釘をさしています。この点も重要です。
(3) 換価の猶予のポイント
また換価の猶予は、前述のとおり滞納処分の過程の中での「納税の緩和措置」です。従って、納税の猶予のように災害とか貸倒れとか、特定の猶予該当事実の発生が問題にされるのではなく、「納税の誠意(換価の猶予全体の要件)」があるのかどうか、所有財産が「事業や生活の継続・維持(徴151条@一号の要件)」にとってどうなのか、猶予することによって「徴収上の有利性(徴151条@二号の要件)」があるのかどうか、といったことが重要なポイントになります。
換価の猶予の該当要件を、わかりやすく表3まとめましたのでご覧ください。仮に換価の猶予に該当したとしても、「現在納付可能資金」(五で説明)があれば、その分を除いたところで、「納付困難な金額」のみを換価の猶予することになります。
望まれる弾力的運用
換価の猶予を申し出たら、担当官から「累積した既滞納分について猶予期間中に完納できる見込みがなく、また、猶予期間中に発生する税金も滞納発生が見込まれるので、換価の猶予は認められない」といわれた、いう話をよく聞きます。
表3を見てお気付きと思いますが、一定の資金や財産がある場合は、比較的容易に換価の猶予に該当させることが出来ます。しかし、資金力も乏しい、財産もないといった場合は、換価の猶予の適用は厳しいものがあります。
滞納を抑止するという観点から、@猶予しょうとする国税を猶予期間中に完納させ、Aあわせて、猶予期間中に発生する「新たな税金」も滞納発生させないという、「厳しい要件」がかぶせられています。これは通達上の規定です。
例えば、換価の猶予全体を通じた要件である「納税の誠意」問題について、徴収法基本通達(151−2)では前述の@及びAの要件を求めていないのに、「取扱要領」(3章1節3(2))では、両方とも必要な要件とされています。ただし、これをクリアするのは大変なので、「取扱要領」は、「所有する資産や最近における収入等の概況などにより判定してもよい」と、若干弾力的な運用を認めています。また、分納に際して証券を提供した場合は、「納税の誠意」問題はクリアするとされています。
もう一点、滞納税金に見合う財産がない場合は、徴収法151条1項2号該当を検討することになります。この場合「徴収上の有利性」が問題とされますが、徴収法基本通達(151−5(1))及び「取扱要領」(3章1節6(1))の双方で、「徴収上の有利性」の中身として、前述@及びAの要件が必要とされています。
業績不振等で累積滞納がある場合、この@及びAをクリアするのは至難の業です。かつては、通達を弾力的に運用し、「猶予期間の終期(最長2年後)には、借入による完納も見込まれるのだから」という徴収職員の裁量(配慮)によって、広く換価の猶予が認められてきました。しかし最近は、@及びAを楯に取り、なかなか換価の猶予を認めません。もともと、徴収法151条本文には、このような「厳しい」要件は明記されていないのですから、「納税者に有利に活用する」との「取扱要領」総則の趣旨や、「納税者の実情に即応した滞納整理」という財務大臣の答弁に照らして弾力的に運用すべきです。中小事業者の経営と生活が窮地に立たされている今日こそ、このような徴収行政の弾力的運用が望まれます。
ただ、猶予期間中にも次々新たな税金の納期限が到来します。これが滞納になり、放置されれば、「猶予の取り消し」(表4)に該当することがありますので、新規滞納を防止するための最大限の努力と工夫が必要です。
2. 留意事項
次は、換価の猶予にまつわるさまざまな留意事項です。留意事項を表4にまとめましたので、ご覧ください。猶予期間、担保の問題など多くの項目は納税の猶予と同じですが、あえて換価猶予バージョンに手直しして改めて掲載しました。
(1) 換価の猶予期間と期間の延長制度
納税の猶予と同じで、最初は1年以内の猶予期間で、やむを得ない事情で延長が認められる場合は、最長2年です。申請書はありませんので、延長の必要性が生じたとき、担当官に申し入れてください。
どうしても1年以内に完納が見込めない場合、納付予定の最終月に完納するものとして納付計画を「しわ寄せ」できますので申し出てください。
(2) 分納金額の算定
換価の猶予にかかる分納金額の算定は、担当官が行う(見込納付能力調査)ことになりますが、納税者側から積極的に「分納計画」とその裏づけとしての「支状況表」等を提出することをおすすめします。
(3) 担保の提供問題
これも納税の猶予同じです。提供しなくても差し支えないとされる「但し書」が4項目あります。これに当てはまるかどうか、よくご検討ください。
(4) 換価の猶予のメリット
納税の猶予より少し劣りますが、延滞税の2分の1免除とか、一定の条件のもとで差押の解除もできますので、表をよくご覧ください。
(5) 換価の猶予の取り消し
分納計画の不履行、猶予期間中の新規滞納発生等の場合に「猶予の取り消し」が行われることがありますが、納税の猶予のように「弁明制度」はありません。しかし、取り消す前に「実情を調査」することを担当官に義務付けています。
(6) 分納計画に沿って手形・小切手を提供する場合(納付委託)
この場合のメリットも2点記述していますので、ご覧ください。
(7) 納税の猶予との関係
最後に、納税の猶予との関係ですが、仮に両方該当したとしても換価の猶予と納税の猶予をダブルで適用することはできません。こうした場合、通常、少しは有利な点が多い納税の猶予を適用することになるでしよう。
役所へ出向く前に、次の準備を
あなたが、もし滞納していて換価の猶予を求める場合は、税務署等へ出向く前に先ず、@何故滞納になっているのか、その原因を説明できるようにしておく、A毎月の納付計画(分納金額)を作成する、Bその納付計画の根拠となる資料(収支状況表など)をつくる、C滞納額が多額の場合などは、担保も検討しておく(何もなければ担保はなしでもかまいません)、D猶予(分納)期間中に発生が見込まれる税金を、納期内に完納できるかどうかの検討をしておく、といった準備が必要でしょう。この項「換価の猶予のすべて」を参考にしながら、換価の猶予を適用させる取り組みにチャレンジしてください。
五. 現在納付能力調査、見込納付能力調査とは?
納税の猶予や換価の猶予の適用要件・手続き等については、すでに述べてきました。最後に、どうしても現在納付能力調査と見込納付能力調査について、ふれておかなければなりません。
(1) 現在納付能力調査とは何か?
納税の猶予を規定した国税通則法46条2項は、「……の事実に該当する場合は、一時に納付することができないと認められる金額を限度として……納税を猶予する」としています。換価の猶予をする場合も、基本的に納税の猶予と同じです。
納税の猶予でも換価の猶予でも、猶予しようとする税額がすべて猶予の要件に該当するとしても、その納税者に「いま、直ちに納付できる資金」があれば、先ずその金額を納付し、それを差し引いた残りの部分、つまり「納付困難な金額」の部分だけを「猶予する金額」とする、ということです(取扱要領2章1節2(1))。「徴収上の公平」という観点から、この考え方は妥当だと思います。
そして、「直ちに納付できる余裕資金」を現在納付可能資金といい、それを具体的に税務署等が調査・算定することを「現在納付能力調査」といいます。
(2) 見込納付能力調査とは何か?
前記によって「猶予する金額」が決まったとします。今度は、「猶予する金額」をどのように納付するのか、納付計画(分納計画)を立てなければなりません。ここでも上記と同様、「徴収上の公平」という観点から、毎月の分納金額は「自分勝手な金額」ではなく、「納付可能な金額で、かつ、精一杯の金額」ということになるわけです(取扱要領2章1節2(1))。
この「納付可能で、かつ、精一杯の分納金額」のことを、「見込納付可能資金」といい、それを具体的に税務署等で調査・算定することを「見込納付能力調査」といいます。
役所任せにしないで自らも算定を
現在納付能力調査、見込納付能力調査は、猶予を申請し、又は申し入れた納税者が直接行うものではありませんが、税務署などによるこれらの調査結果は、あなたの「猶予される金額」「毎月の分納金額」「猶予期間」を大きく左右します。
しかし、この調査結果は、一方的に納税者に押し付けるものではなく、納税者を説得する(又は協議する)重要な材料になるものです。従って、納税者側としても一定の予備知識を踏まえた上で、自らもこの調査は実施した方がよいでしよう。特に、見込納付納付能力調査は、自ら立てた納付計画(分納計画)の「裏づけ」となり、担当官と折衝するときの重要な資料になります。そして、自らの資金計画にも役立ちます。略式でも構いませんから、必ず作成することをお勧めします。なお、短期間(おおむね3ヶ月程度)の納付予定の場合は、見込納付能力調査を省略しても差し支えないとされています(取扱要領7章3節(1))。
現在納付能力調査、見込納付能力調査の算定方法は、それぞれ表5及び表6にまとめましたので、これで計算してみてください。
六.正当な分納申し出が認められない場合の反論材料
「納税の猶予等の取扱要領」が納税者側にとって大いに活用すべき積極面が多くあること、そして納税の猶予、換価の猶予の該当要件や具体的な手続・取扱いについて述べてきました。しかし実務では、担当官とのやり取りの中で、こちらの主張が正しくても「分納要求が認められない」ことがよくあります。そこで最後に、このような場合の反論材料を提供したいと思います。次のような資料を活用しながら担当官を説得しましよう。
(1) 佐々木憲昭議員の追及による政府・当局の回答(17.3.15衆院金融委)を活用
熱海署で起きた自殺事件に関連した国会質問で、政府当局は次のように回答しています(全国商工新聞より)。
・国税が滞納になった場合には、滞納者個々の実情に即しながら、適切な処理を図っていく。滞納者から分割の申し入れがあった場合も十分相談し、滞納者の実情に即した対応をとる(谷垣財務大臣)。
・(納税者に親切な態度で接し不便をかけないように務め、納税者の苦情や不満は積極的に解決する、などを記載した)税務運営方針(昭和51年)は、税務行政を遂行する上での原則論。今後とも税務運営方針の趣旨に即して税務行政をすすめていく(徳井国税庁徴収部長)。
(2) 当局の事務方針も活用する
国税当局は、毎年、事務指針の中で、徴収職員に対して「誠意認められない場合には強徴処分を、納付困難な事情があると認められる場合には、納税の緩和措置として分納を認める、というように個々の事案に即応した厳正・的確な滞納整理を行う」ことを指示しています。従って、現況等の調査が先決で、いきなり差押・捜索とか、資金繰りの事情も聞かないで「3ヶ月以内に完納しろ」「短期完納以外は分納を認めない」とか、まして分納中に差押するなどは論外で、当局の方針にも反するわけです。
(3) 「納税の猶予等の取扱通達」の積極面を全面的に活用する
「納税の猶予等の取扱要領」の総則では、「強制的な徴収手続き等を緩和することが妥当とされる場合がある。納税の猶予等の制度は、このような場合に納税者の実情に即応した措置を講ずることにより、納税者との信頼関係を醸成し、税務行政の適正・円滑な運営を図ることを目的とする」と、緩和措置を適用する積極的意義を述べています。
その上で、「特に、納税者から即時に納付することが困難である旨の申し出等があった場合には、その実情を十分調査し、納税者に有利な方向で納税の猶予等の活用を図るよう配意する」、また、第3章「換価の猶予」の項では、「納付困難を理由として分納の申し出等があった場合には、そのまま放置することなく、換価の猶予に該当するかどうかを検討するよう配意する」と、徴収行政側に「納税の猶予等の措置を積極的に承認すべき職務上の法的義務を負」わせています(北野弘久日大名誉教授)。
(4) 地方税は「猶予通達」に拘束されない」?
「猶予通達」は国税庁の通達だから、しかも、納税の猶予という、主として国税通則法に関係する通達だから、地方税職員は「猶予通達」に拘束されない、という議論があります。
地方税法の総則には、滞納問題に関係する通則的な規定が設けられていますが、国税徴収法と国税通則法双方にまたがっており、その内容も基本的に同じです。「取扱要領」も通則法と徴収法双方にまたがった通達です。滞納整理は、通則法・徴収法を一体でとらえないと一歩も前に進みませんから、地方税法各税編の滞納処分の項で、「国税徴収の例により滞納処分をすることができる」とされていることをとらえて、「通則法の部分は、地方税滞納処分には及ばない」という議論には妥当性がありません。従って、「納税の猶予等の取扱要領」も、地方税滞納整理に「重大な影響を与える」文書と考えてよいと思います。
(表1)
通則法46条2項の納税の猶予と延滞税免除の一覧表
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納税の猶予の種類
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該当条項別の区分
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猶予の該当要件
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猶予該当金額(現在納付可能資金があれば、その分を除いた金額)
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延滞税の免除(通63@)
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通常の納税の猶予(すべて納税の猶予の申請書の提出が条件)
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@災害・火災及び盗難等(通46A一)
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震災、風水害、落雷、寒害、冷害等及び盗難、交通事故等で納付困難になったこと
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原則として1年以内に災害等によって支出した損失金額及び原状回復のための費用(関連費用も含む)。但し保険等で補填された金額は除く
※取扱要領 2章1節2(2)ロ(イ)
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猶予事実の発生日から猶予の終期まで全額(2年限度)
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A納税者・親族の病気、負傷等(通46A二)
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納税者及び生計を一にする親族の病気・負傷等で納付困難になったこと
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原則として1年前から猶予の終期までの間に、病気等に起因して支出を余儀なくされた又はされる金額。但し保険等で補填された金額は除く
※取扱要領 2章1節2(2)ロ(ロ)
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同 上
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上記@、Aに類似する場合(通46A五の一、二類似)
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詐欺横領等による財産の喪失、事故や公害の賠償、貸倒れ等で納付困難になったこと
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上記@、Aに同じ。貸倒れの場合は、
(1年以内の貸倒れ損失額−現在債権総額の5%)
※取扱要領2章1節2(2)ロ(ホ)
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同 上
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B事業の廃止又は休止(通46A三)
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納税者が業績の悪化等により、その事業の全部又は一部を休止又は廃止したことにより納付困難になったこと
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在庫品や設備等の投売り売却にかかる損失額、転業等のためにやむなく支出した移転費等の金額
※取扱要領2章1節2(2)ロ(ハ)
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猶予期間の2分の1(20年は14.6%の内9.9%免除可)
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C事業につき著しい損失(通46A四)
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納税者がその事業につき、その前年より利益の2分の1を超える損失を受けたこと等により納付困難になったこと
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著しい損失に当たるかどうかの認定基準を超えた部分の金額
※取扱要領2章1節2(2)ロ(ニ)
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同 上
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上記B、Cに類似する場合(通46A五の三、四類似)
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親会社の発注減少等で売上減少等の影響を受けたことで納付困難になったこと
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上記B、Cに同じ
※取扱要領2章1節2(2)ロ(へ)
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同 上
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確定手続遅延の場合の納税の猶予
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賦課遅延の場合の納税の猶予(通46B)
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税額の確定手続きが1年以上遅れた税金があること、納期限内の納税の猶予申請書の提出があること
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現在納付可能資金を除いた部分が猶予該当金額※取扱要領2章2節2
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同 上
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(表2) 納税の猶予申請にあたっての留意事項
| 納税の猶予の種類
項 目
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税額の確定手続きが遅延した場合の納税の猶予(通46B)
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通常の納税の猶予
(通46A各号)
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納税の猶予申請書の提出期限・提出時期
※ 申請書はパソコンで出力できます
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猶予の対象となる税金の納期限内に申請(数年分の修正申告や期限後申告の場合は、申告書の提出日が納期限になるので要注意)
※ 通46B
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納税の猶予を受けようとするとき(猶予事実の発生日から概ね1年以内。1〜2ヶ月以内が妥当)。被害届等の証明が必要。
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申請書に記載する納税の猶予の期間(納付計画の記載方法)
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納税の猶予をする期間は、毎月精一杯の金額を分納することを条件に1年以内。申請の時点で1年以内に完納が見込めない場合は、最終納付予定の月に「一応完納するものとして」しわ寄せしておく。 ※ 通46A、取扱要領2章1節3(1)及び(2)
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分納金額の算定
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申請書に記載する分納金額は「毎月納付可能な金額で、かつ精一杯の金額」。この金額は最近の収支状況等を元に算定(税務署では見込納付能力調査という)するが、詳細は表6参照
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納税の猶予の期間延長
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やむを得ない事情があり、納税者から「延長の申請書」が提出された場合は猶予期間の延長が出来る(但し、通算2年が限度)。 ※ 通46F、取扱要領5章2節1
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担保の提供問題
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原則として猶予の対象金額が50万円を超える場合は担保が必要とされている。但し、@適当な担保がない場合、A担保を徴することによって、事業や生活に著しい支障が生じる場合、B手形等による納付委託が行われており担保の必要がないと判断される場合、C猶予額が50万円超であっても比較的少額で、納税の誠意等の状況から、徴収上支障がないと判断される場合は、担保を徴しなくても差し支えないとされている。
※ 通46D、取扱要領2章1節(7)
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納税の猶予が許可された場合のメリット
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納税の猶予の許可が、@督促状発布前のときは、督促状の発布及び滞納処分が出来ない、A督促状発布後のときは、滞納処分が出来ない、Bすでに差押等に着手しているときは、その後新たな滞納処分が出来ない、Cすでにされている差押については、一定の要件に該当すれば差押解除できる、D延滞税が一部又は全部免除できる(表1右端参照)、E猶予の期間中は、租税徴収権の時効が進行しない。
※ 通48、取扱要領2章3節
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納税の猶予の取り消し
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猶予にかかる分納を実行しなかった場合、猶予期間中に新たな滞納を発生させた場合など、猶予が取り消されるときがある。しかし、「取り消し」の前に弁明を聞かなければならず、「やむをえない事情」があれば取り消されない。分納額の不履行のみでの取消しは出来ないとされている。 ※ 通49、取扱要領5章1節1〜3
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(表3) 換価の猶予の該当要件一覧表
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概 要
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詳 細
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換価の猶予の要件(徴151条1項一号及び二号)
@に該当するとともに、Aの内、いずれか一に該当すること
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@ 納税についての誠実な意思を有すると認められること
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この判定に当たっては、従来及び最近の納付実績、現在における納税の誠実な意思、納税の能力等を参考として判定する。納税の能力とは、猶予しようとする場合において、原則としてその国税を1年以内に納付でき、また猶予期間中に発生が見込まれる国税についても納期内に完納できる能力があると見込まれることをいう。この能力を有するかどうかの判定は、所有する資産及び最近における収入等の概況により判定して差し支えない。
※取扱要領3章1節3
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A 次のA又はB のいずれか一に該当すること
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A 財産を直ちに換価することにより、その事業の継続又は生活の維持を困難にする恐れがあるときとは? ※ 徴151@一
猶予しようとする国税の全額を直ちに徴収しようする場合において、次の一に該当するときは「事業の継続又は生活の維持を困難にする恐れがあるとき」として扱う(取扱要領3章1節5)。
(1)所有財産のすべてを換価しなければ、猶予しようとする国税の全額を直ちに徴収できない場合
(2)事業の継続又は生活の維持に必要と認められる財産以外の財産の換価のみでは、滞納国税の全額を徴収できない場合
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B 財産の換価を猶予することが、直ちに換価することに比べ、滞納にかかる国税及び最近において納付すべき国税の徴収上有利であるときとは? ※ 徴151@二
猶予しようとする国税の全額を直ちに徴収しようする場合において、次の一に該当する場合に「徴収上有利」として扱う(取扱要領3章1節6)。
(1)その国税に比べて財産が不足しているが、その財産の換価を猶予することによって、猶予期間中に新たな滞納を発生させることなく、猶予にかかる国税の全額の徴収が認められること、
(2)所有する財産の換価までに長期間が見込まれるので、その財産の換価を猶予した方が(早期に完納が見込まれ)徴収上有利と認められること、
(3)その国税を充足する財産を有していたとしても、最近において発生する国税と既に滞納となっている国税との総額について、換価処分しないことが徴収上有利と認められること。
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(表4)
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換価の猶予の留意事項
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換価の猶予の期間及び猶予期間の延長
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換価の猶予をする期間は、毎月精一杯の金額を分納することを条件に1年以内。1年以内に完納が見込めない場合は、最終納付予定の月に「一応完納するものとして」扱う。
やむを得ない事情があり、猶予期間中に完納が見込めない場合は猶予期間の延長が出来る。但し、通算2年が限度。 ※ 取扱要領3章3節1〜3
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分納金額の算定
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換価の猶予の分納金額は「毎月納付可能な金額で、かつ精一杯の金額」。この金額は最近の収支状況等を元に算定(税務署では見込納付能力調査という)する。6表を参照。
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担保の提供問題
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原則として猶予の対象金額が50万円を超える場合は担保が必要とされている。但し、@適当な担保がない場合、A担保を徴することによって、事業や生活に著しい支障が生じる場合、B手形等による納付委託が行われており担保の必要がないと判断される場合、C猶予額が50万円超であっても比較的少額で、納税の誠意等の状況から、徴収上支障がないと判断される場合は、担保を徴しなくても差し支えないとされている。
※ 取扱要領3章1節7
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換価の猶予が認められた場合のメリット
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換価の猶予が認められた場合、@換価処分(公売)が禁止される(徴151@)、A新たな差押はできるが、担保を徴している場合等は原則として行わないことに取り扱う、Bすでにされている差押については原則として解除しないが、事業の継続又は生活の維持に著しい支障を与えると認められる場合は差押解除できる(徴151A)、D猶予期間中の延滞税が2分の1免除(現在は措置法の特例によって、14.6%→4.7%に)できる、E猶予の期間中は、租税徴収権の時効が進行しない。
※ 取扱要領3章4節
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換価の猶予の取り消し
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猶予にかかる分納を実行しなかった場合、猶予期間中に新たな滞納を発生させた場合など、猶予が取り消されるときがある。しかし、「取り消し」の際に行われる弁明制度は、換価の猶予にはないが、実情を調査した上で行うとされている。
※ 通49準用(徴152)、取扱要領5章1節1〜3
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分納で手形・小切手を提供した場合の換価猶予の扱い
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@ 換価の猶予の要件の内、「納税の誠意」があるものと認めて差し支えないが、表3Aの要件は省略できない。但し、おおむね3ヶ月程度で完納が見込まれる証券の提供を受けた場合には、表3Aの要件の調査を省略し、また、支障がないと認められる場合は納付能力調査も省略できる(取扱要領3章1節3)。
A 手形・小切手の提供によって、担保の提供の必要がないと認められるに至った場合は、担保を徴しないこととして扱う(取扱要領3章1節7)。
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(表5) (現在納付能力調査) ※ 取扱要領7章2節
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計 算 式
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当座資金とは
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つなぎ資金とは
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当座資金−つなぎ資金=現在納付可能資金
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調査日現在における現金、当座預金・普通預金等の引出可能な預貯金、その他直ちに支払いに充てることができる資金の合計額
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調査日からおよそ1ヶ月以内における資金のもっとも窮迫が見込まれる日までの期間における、総収入から総支出を差し引いた金額(赤字になった金額がつなぎ資金。黒字の場合はつなぎ資金はゼロに)
事業等の維持上、真に必要と認められない株式・公社債等も(売却予定価格を)総収入に含めて計算する
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(表6) (見込納付能力調査) ※ 取扱要領7章3節
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略式見込納付能力調査
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通常の見込納付能力調査 |
その他
参考事項
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販売実績を基にした算定
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1ヶ月の予想売上高×売上利益率+特別収入−生計費等の必要な支出(この結果に所要の調整を加える)
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(調査日の直近3ヶ月程度の売上−同期間に対応する仕入等−同販売費・管理費等±同臨時的な支出又は収入±売掛金・買掛金の増減に伴う調整)÷3(月単位に戻す)
この算出結果を、分納予定の月額(見込み)基準金額とし、これに季節的変動を調整した上、生活費、必要不可欠な借入返済、臨時の収支など所要の加減を行う
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(1)不要不急の資産は売却をすすめる。
(2)支出は必要最小限度にとどめる。
(3)次に例示する支出は原則として、支出金額に含めないものとして取り扱う。
@不要不急資産の購入資金A事業拡張資金B過大な役員給与等C利益配当のための支出D不可欠と認められない債務の弁済等
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所得金額を基にした算定
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前年又は前期の月平均所得金額×所得伸び率+特別収入−生計費等の必要な支出(この結果に所要の調整を加える)
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{(前年又は前期の所得金額±臨時的な支出又は収入±減価償却費など資金の収支を伴わない費用又は収益)×所得の見込増減率±売掛金・買掛金の増減に伴う調整}÷12(月単位に戻す)
この算出結果を、分納予定の月額(見込み)基準金額とし、これに季節的変動を調整した上、生活費、必要不可欠な借入返済、臨時の収支など所要の加減を行う
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※ 納付能力調査の「調査日」= 「納税の猶予の場合は、申請にかかる猶予期間の始期の前日」とされていますが、要するに、換価の猶予も含めて、猶予しようとする直前の適宜の日を調査日にすればよいと思います。
08年10月19日(日)〜20日(月)秋の全国研究集会の報告
伊東温泉「伊東ホテル聚楽」で開催 97名が参加
「税理士のための租税法の基礎理論」と題して
専修大・増田英敏教授が講演

08年秋の全国研究集会を、さる10月19(日)〜20日(月)、伊東温泉「伊東ホテル聚楽」で開催しました。今春の開催地・東北ブロックからの参加がなかったのはちょっと残念。それでも総勢97名が参加、熱心に学び、討議しました。
メーンは、「税理士のための租税法の基礎理論」と題した、専修大学法学部教授増田英敏先生(法学博士)の講演。
増田先生は、松沢智著「租税法の基本原理」の「租税法の根底にあるもの」は何かを引用しながら、「租税法の理念には租税正義があり、それを憲法原理という形で具現しているのが租税法律主義と租税公平主義である」と述べ、「租税法律主義は、租税正義(公平)を実現させるうえでの理論上の原動力となるもの」と、両者の関係を明らかにしました。その上で、所得区分や累進税率など所得税法を例にひきながら租税法の基本原理を具体的に説明しました。
課税要件など具体的な問題をめぐって課税庁と向き合うとき、このような租税法の基本原理を踏まえて、法的に筋道を立てて考え、結論を導き出すという、リーガルマインド(法的思考)の養成が不可欠となってくる。そのことが課税庁との紛争を未然に防止することにも役立つ
― と話されました。最後に、リーガルマインドの実践編として、具体的な裁判例の紹介と解説がありました。
※ 書籍紹介
「リーガルマインド租税法」 増田英敏著 成文堂 定価3,000円+税
岡田全国税副委員長からは、来賓の挨拶を兼ねて、「税務調査はどのように変化しつつあるか」といった内容の報告がありました。
このほか、会員の実践報告として@苦情申立書による権利救済(東海ブロック)A滞納税金の分納制度と「納税の猶予等の取扱要領」(東京ブロック)Bオーストリア・チェコ税制視察報告(宮澤副理事長)などがありました。
また、全国国税局長会議資料、課税庁の事務運営方針等の貴重な資料が全参加者に配布されました。
次回は来年5月10日(日)〜11日(月)京都で、次々回は来秋北海道で全国研究集会を開催します。
以上 文責・角谷啓一
08年4月20日(日)〜21日(月) 08年春の全国研究集会
宮城県・松島センチュリーホテルで開催 参加者は106名
メーン講師は山本守之氏。「平成20年度税制改正の概要と
税制改革の基本問題」と題した講演は大好評でした。山本先生
の話は、税理士は職業会計人にとどまらず、税の専門家・法律家
として問題意識を持て、というもの。
税制改正をめぐる個々の話の中で、税法や通達、当局の見解
を鵜呑みにせず、社会の常識や道理、現状に立脚して判断する
ことの大切さを、繰り返し強調しました。
実践報告では、福田悦雄税理士の「不良債権処理(滞納処分を
含む)と会社再生、阿保秋声税理士の「資産税課税における国際
課税の基礎知識」が。また、特別報告として、全国税労組副
委員長の岡田俊明氏が「激変する税務行政(米国税務行政視察を
踏まえて)」と題して述べました。
交流を大切にする、税制懇ならではの夜の懇親会も大いに盛
り上がりました。日本三景・松島の景色、温泉も最高でした。
07年10月 開催地・浜名湖舘山寺(一泊2日)
メーン講師・静岡大安藤実名誉教授「シャープ勧告60年」
会員の実践報告、激変する税務行政(現場からの報告)
税制懇ニュース42で詳報
07年 4月 開催地・阿蘇(一泊2日)
メーン講師・山本守之氏「税制改正の概要、留意点」
会員の実践報告、税務現場からの報告
税制懇ニュース41で詳報
06年10月 開催地・大津市(一泊2日)
メーン講師・大阪府立大田中治教授「税制改革・所得税を中心に」
ロンドン・ダブリン視察報告、会員による実践報告など
06年 4月 開催地・つくば市(一泊2日)
メーン講師・山本守之氏テーマ「税制改正問題と最近の税務判例」
税務行政の現場からの報告、税務調査等の実践報告など
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全国研究集会の光景 |
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